実家の父は、病院の日だ。無事終わって帰宅できますようにと祈る。
今朝は大雨。窓から見るといつも見える海も、向こうに見える半島も真っ白で。
めずらしいなぁ…慰霊の日は炎天下の中のイメージが強い。
友人に「今日は慰霊の日だね」とメッセをしたら「黙祷するよ」「平和が一番」と返事がきた。このメッセは毎年の決まり事になっている。
会えなくても、このやり取りでお互いの心の向きとつながりを確認出来ている。
あら、雨がやんで、セミも鳴きだした。
晴れるみたい。暑くなりそうだ。やっぱり暑さが厳しい日になるんだなぁ
父から聞いたことを思い出している。
幼い父は、大人にいわれて親戚の家へ一人で避難した。
裸足で走って走ってとにかく早く早く!と。
白っぽい着物だから、目につくから急ぐんだよと言われたと語った。
4歳くらいか。
小さな子が途中休むこともせずに、命がけで坂道を登っていく。
父の両親はその戦で亡くなって、亡骸も無い。
だから小さな墓の甕のなかに石ころがいくつか収められている。
親の記憶について聞いたら、母親の懐のあたたかさと匂いだけがかすかにあるという。
私の祖母祖父は、戦争によって殺されたんだよなぁとしみじみ。
今を生きていて、自分の身内が殺された経験は、ほとんどないことだと思う。
でも、家族に居る祖母祖父と言う存在が、無いのだ。
祖母祖父にあたる人がいない理由が戦争での死って…
そう考えると、ぜんぜん遠い時代ではないんだよなぁ