よんな~便り

ひっそり活動継続ブログです

ベッド上で思い出す

 

 

透析中、各ベッドについている小型テレビを見て過ごしている。

 その日。チャンネルをあちこち見ていたら、全日本障害馬術2019がやっていた。

馬は好きなのでこのチャンネルに決めた。解説が「この競技は年齢、性別で分けない競技です」と紹介した。

そうそう!素敵な競技よねーと、いい気分になった。

大会の様子、天気もよくて、馬も人も映えるわ~素敵。

障害物と言っても飛び越えなきゃなバーにも色が塗られていて、それを支える柱にも馬をかたどった装飾や、障害物の一つの池の周りには植物(造花かもだけど)が施されていて、

人が行う陸上とかのギチギチした感じが無くて、やっぱり優雅な感じだなぁ。

 

いいなぁ~馬。私がはじめて好きだなぁと思った動物が馬でした。

幼いころ、うちに犬がいたのですが、私の心をとらえたのは馬だったのです。そんな私が、祖母に馬がほしいなぁ~と言ったら、「アイッ!ヤーヌ オジィヤ馬車ムッチョータンドー」(あら!あんたのおじいさんは、馬車もっていたんだよ)

※「もって」とは所有・運転手という意味があります。「馬は茶色で大きい馬だったさー。額と前足に白い班が入っていてね」と教えてくれました。

 

私の覚えている初めて描いた動物は馬でした。

私が初めて描いた馬の絵を見せたときも、祖母は両手でパーにして、その手のひらをすぼめて「馬の耳はこんな!(こうだよ!)」とやって見せました。

そして、自分も馬の絵を描けるんだよと、チラシの裏に描いてくれました。オバーの馬の絵、驚きの一筆書き!なのにリアルだった。恐るべしオバーの観察眼。

私が馬が好きといったのを嬉しそうにしていたオバァー。

 

しかしオジーの馬の話には続きがあって、悲しい結末になる。

その話は、だいぶ時が流れてから聞かされた。

 

暮らしを支えるとても大切な馬、可愛がっていた馬だけど、戦争のせいで犠牲になるのでした。

沖縄での地上戦に備え、物資を運ぶために使役用として、接収されてしまったのです。

「取られていくときオジーは泣いていたさ…馬も振り返り振り返りしてよ…」とオバーが語ってくれました。

苦しくて、見上げると、オバーも泣いていました。

今も書きながら泣けて泣けて…

その後、オジーも兵隊に取られ、誰かの放った弾で殺されてしまいました。

 

オバーは戦争の辛い話を切り上げるとき、「はぁーもう!戦争は嫌!」と吐き捨てて、無理やり笑顔をつくるのでした。

 

 

さて話を馬術競技に戻し

川口雅美さんという騎手が3位入賞した。

女性で61歳。馬はサムライブルーという青白い毛色のきれいな馬。

騎手と息を合わせ障害物を飛び越えて行く姿は、本当に感動する。

 

 

はじめ透析中に番組を見ながら原稿を書いていたのだけれど、途中でいろいろな思い出に涙が…

ヤバいと思ってその時放置してしまい、今になってしまった。

 

平和な世の中にしたいとじんわり思う。

12月、沖縄も寒くなってきました。

 

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